矯正で顔が変わるというのは本当？

クローバー歯科クリニック豊中本町院　歯科医師　金子 浩康

矯正は顔が変わるというのは本当か、理由や関連性なども含めて矯正についてご紹介します。

矯正で顔は変わる？

歯科医院で歯の矯正をすると、顔が変わると言われる理由は何故でしょうか。歯列矯正を行っても、顎の骨（顎骨）や頭蓋骨などの骨格に影響を及ぼすわけではありません。先に、歯並びの矯正について一般的な流れや矯正治療で動く部分をご説明します。

歯の矯正の種類

歯並びには様々な種類の不正咬合があります。

• 出っ歯（上顎前突）
• 受け口（反対咬合・下顎前突）
• 奥歯を噛むとお口が閉じられない（開咬）
• 八重歯や歯のガタガタ（叢生）
• すきっ歯（空隙歯列・正中離開）
• 噛み合わせの際に上の前歯が下の前歯を覆う（過蓋咬合）
• 上下の歯がカチカチと当たる（切端咬合）

このような不正咬合には、軽度・中度・重度かなど程度には個人差があります。

歯の矯正の流れ

1. 歯医者さんのカウンセリングでお悩みを相談
2. 歯科医師が口腔内の状態を確認し、抜歯が必要か（非抜歯でも可能か）、矯正の治療計画、費用、治療期間を提案
3. 患者様にしっかりとご検討いただく
4. 精密検査（レントゲンなど）でより詳しく検査を行い、矯正治療を開始

矯正治療の種類とは

大人か子供かにおいても、矯正治療の方法は異なります。

永久歯と乳歯が混じった（混合歯列期）子供の場合

• T4K、プレオルソ、インビザラインファーストなどのマウスピース型矯正装置
• 拡大床（固定式・取り外し式など種類が有り）
• これらを利用し、あごの大きさを整えて、正しい位置に永久歯を並べる矯正

永久歯が生え揃った学生や大人の場合

• ストリッピング（ディスキング・スライス矯正）で動く軽度の方
• 中度・重度の方は左右の抜歯で空いたすき間に歯を動かし、美しいお口元へ改善する

ワイヤーブラケット矯正

歯の表面にブラケットを付着して、ブラケットの中にワイヤーを通す
通院の際にドクターが調整や歯の移動のチェックを行い、新しいワイヤーへ交換し、歯を正しい位置へ動かすため、患者様ご自身で外せないのが特徴

• 表側矯正（周囲の人に矯正治療中であることがわかり、見た目は悪いが費用は安い）
• 審美矯正（白いワイヤーで治療をするため、近くに来たらワイヤーが見える）
• 裏側矯正（発音しにくい・料金が高いなどのデメリットはありますが、矯正治療中と周囲に気づかれることはない）

マウスピース矯正

• インビザラインという世界的に有名な矯正器具を使用する医院が多い
• 歯の表面にアタッチメントを付着し、透明なマウスピースを装着して歯を動かすが、食事の際には取り外しができるというメリット
• 担当医の指示通りの装着時間を守らないと、治療が延びてしまうデメリット

顔が変わるように感じる理由は？

フェイスラインが変わるかもしれないという不安や期待を持たれる方がおられます。ただし、顔つきがかなり変わるというわけではありません。

1. 歯科矯正で歯を動かし、保定装置をきちんと装着すると、歯は固定されて噛み合わせの状態が良くなります。
2. 噛み合わせの悪さからお口周りの筋肉のバランスに偏りがあった場合、過度な負担が筋肉にはかからなくなり、筋肉の発達を抑えられます。
3. そのため、お顔の筋肉のバランスが左右ともに整い、印象が変わるということはあります。

矯正で顔が変わるのかに関するQ&A

まとめ

当院は予約制ですが無料のカウンセリングを行っています。歯並びやお口のお悩みがありましたら、矯正歯科を診療科目として掲げている歯医者さんを複数来院し、お気軽にご相談ください。矯正治療は保険適用外で費用が高い・個人差はあるが痛みはあるなど、デメリットも含めてきちんと説明してくれて、質問や疑問に丁寧に答える歯科医院を選択しましょう。